2.【自伝】オモチャ?の腕時計からの脱却


 「1.廉価腕時計愛好宣言!」で「高校入学祝いの腕時計を大学卒業まで使っていた」と書きましたが,実は常時使用していた訳ではありません。高校3年間は常時使用でしたが,高校卒業後はデジタル腕時計に心が傾き,日常使用としてホームセンターで購入した安いデジタルを身につけ,フォーマルの時に高校時代から使っていたアナログを身につけるという使い方をしていたわけです。

 やはり二十歳そこそこの若かりし頃は,見た目にクールでシャープで軽快なデジタルウォッチが好みだったようで,これは学生から社会人になってもしばらく続きました。電池切れを起こすたび,別な時計に買い換えてました。なんせホームセンターで売ってるデジタルウォッチって1000円ぐらいで買えてしまいますから。基本的に時刻が見られれば不自由はなかったですからね。

 そのうち,件のアナログウォッチはいつの間にか紛失してしまい,フォーマルでも安物デジタルを身につけるようになっていきました。今にして思えば,ほとんど「オモチャの腕時計」ですね。腕時計の価値が分からなかった時代です。

 で,ある会議のときふと気づきました。30代〜40代の方々は,ほとんどが重厚感にあふれたアナログ腕時計を身に着けていらっしゃることに。背広姿にオモチャのような時計を着けている自分がなんか急に恥ずかしくなってしまったんです。まだ若いからいいものの,30過ぎてこんな時計してたら格好悪いなと。

 そんな20代終盤にさしかかったある日,ある腕時計の購入と同時に,私の美意識はデジタルからアナログへと変化し,そしてオモチャの腕時計の使用に別れを告げたのでした。

 その時計がこれ。タイメックスクロノグラフ。定価2万円のものをデッドストックで6千円で手に入れました。クロノグラフというわりには,1秒未満の時間の計測ができないハッタリ仕様でしたが,デザインに惚れ込み,しばらく使い込みました。思えば高校合格祝いに伯母に買って貰った以来のまともな腕時計でした。

 なお,現在この時計は革ベルトが駄目になり,ベルト交換も不可のため,ケース部分のみ取り出してお蔵入りになっています。
TIMEX-1




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