「廣河」




 亀田病院向かいの路地を入っていくと,1階が駐車場で2階が店舗の中華料理屋がある。それが廣河である。山杜たちがラーメンを食いによく行った店である。

 ラーメンも塩,みそ,醤油とそろっているが,おすすめはやはり醤油だろうか。この醤油ラーメンだが,スープが独特である。最近流行のこってり系ではない。むしろあっさりしている。なんと言ったらいいのだろう,味がやや甘めなのである。甘いスープ?と疑問に思われるかもしれないが,とにかく麺や具とマッチしていておいしいのである。

 ここ最近のラーメン戦争は味に他店との差をつけるために背脂などをたっぷり入れ,こってりしたものにすることが多い。しかしそれは大味になるため「飽き」が来やすいのも確かだ。しかし廣河のラーメンはあっさりしているため,何度でも食べたくなる味なのである。事実,通った回数は数知れずであった。価格も600円前後と,昨今の高額ラーメンから見るとかなり良心的な設定である。

 他にもおすすめメニューは数多くあった。醤油風味の肉入り焼きそばなどは絶品であったし,回鍋肉酢豚もおいしい。餃子は少々高めで(値段忘れました)ラーメンのお供には向かないが,ビッグサイズが5個並び,肉や野菜がぎっしりでとにかくジューシー。ニンニクがあまり効いていないため,一品料理としてライスと一緒に食べるととにかく満足であった。

 路地裏の店であり,派手な宣伝も行っていないようだったが,昼食時にはいつも満席であった。それゆえ「実は結構儲かってると思うよな」などと仲間内で話していたら,なんと国道5号線沿いに「廣河ヌードル」なる2号店をオープンさせてしまった。その名の通り,廣河のメニューの中からラーメンだけを扱う店である。その話を聞きつけ,早速行ってみた当時の我々であった。本店で働いていた店員さんも何人も見かけ,紛れもなく2号店であることが判明した。しかし,味である。おいしいのであるが,本店と比較するとやはり若干落ちるようであった(あくまで当時。現在はどうなったかな?)。結局1回行ったきりで,また廣河本店の方にのみ通い詰める山杜たちであった。

 北海道らしく,季節限定ながらギョウジャニンニクラーメンなども登場し,本格中華料理を扱いながらも肩肘張らずにいける店であった。中華料理ならばまずおすすめ。



戻る